予防処置

混合ワクチン

 

 8種とか9種とかの混合ワクチンもありますが、混合種が少ないほど副作用も少ないです。

 当院では6種混合ワクチンです。

 生後2か月と3か月に接種。。1年ごとに追加接種します。

 当院では3年に1度の接種でいいと考えます。

 でも、ペットホテル・ドッグラン・トリミングではワクチンの1年以内接種を義務づけています。

 

狂犬病ワクチン

 

 法律で決められたワクチンです。

 集合注射でも接種できます。

 都道府県で決められた料金です。

 初回の登録料が3000円。

 注射料金は2950円です。

 注射済み鑑札料金が550円です。

 当院では集合注射と同じ料金です

 

 日本では50年間くらいは狂犬病の発生はありません。

 法律で予防接種と登録と繋いで飼うことを義務付けているからです。

 島国であることと繋いで飼うことが最も大きな要因でしょう。

 放し飼いをしている国ではワクチンを接種しても根絶は無理でしょう。

 

 攻撃性のある犬や車に乗らない犬・・・。

 往診でも行っていますので、お気軽にご相談ください。

 酷く攻撃性の強いイヌでは注射ができないこともございます。

 

フィラリア予防

 

 蚊が媒介する病気です。

 心臓に寄生する虫です。

 感染した蚊の口から子虫が血液に入ります。

 血流に乗って心臓に達して三尖弁に絡みつきます。

 成虫の駆除薬もありますが、虫も死んだが犬も死んだという悲惨な結果が待っています。

 予防する以外に方法はありません。

 夏の間、5月から11月まで、毎月1度食べるだけの薬です。

  温暖化によって蚊の活動する時期が長くなって、12月まで予防する方もおられます。

 

 一度皮下に注射すれば1年間効果のあるフィラリア予防の注射薬もあります。

 発売された年にほとんどの動物病院で投与されました。

 しかし、全国で亡くなったイヌがあったのです。

 その因果関係は未だに不明ですが、接種しないことで100%安心です。

 注射を希望される方もいますが、注射部の痛み副作用の点でお勧めしません。

 副作用がなく安全だという確証はございません。

 一年中、薬が皮下に残っていることを想像してみてください。

 ゾッとするでしょう。

 

 全てのフィラリア予防薬というのは厳密には予防薬ではなく「駆虫薬」です。

 食べるお薬も錠剤も注射薬も同じです。

 お薬は過去1か月間に感染したフィラリア子虫を駆虫する薬です。

 注射薬は1年中駆虫薬が皮下に残った状態です。

 

 未だに、フィラリアの予防薬は発明されていません。

 

 当院では毎春の血液検査をお勧めしていません。

 イヌのストレスと無意味な出費を避けるためです。

 例年のフィラリア予防が確実に行われていればフィラリア検査(血液検査)の必要はありません。

 前年の予防が不完全な場合だけ血液検査が必要です。

 

 一度に6か月分以上を処方します。

 毎月1回通院しなければ処方しないという病院があると聞いて驚いています。

 4月の蚊よりも11月に飛んでいる蚊のほうがフィラリアに感染している確率ははるかに高いです。

 

   蚊が媒介する病気なので、蚊に刺されない環境では無意味な予防薬はいりません

 室内飼育の犬には原則として薬の投与をお勧めしていません

 できるだけ、不要な薬は投与しないのがいいのです。

 フィラリアとノミ・ダニも一度に予防できる薬もありますが、室内飼いでこんな薬の必要は全くありません。

 無意味な投薬はやめましょう。

 

   イヌが望まない薬を一方的に与えることは虐待です。

 あなたは回虫の駆虫薬を毎月飲みますか?

 ダニに刺されたら怖いから駆虫薬を飲みますか?

 

 室内飼育のイヌに心臓に寄生するフィラリアもお腹の寄生虫もノミダニも一緒に駆虫できる薬を一年中処方する動物病院があると聞きます。無知な飼主さんを相手に「うそ」でぼろ儲けする獣医。同業者として情けないのを通り越して憤りを感じています。

  それはノミ・ダニ薬もフィラリア薬も全てが予防薬ではなく駆虫薬だからです。

 無用な薬は身体に毒です。

 有用な薬でさえ副作用があります。

 副作用よりも主作用を重んじて投与するのが薬です。

 薬はしかたなく投与しているとお考えください。

 

 私が子供の頃、飼い犬が咳をして5年くらいで死にました。つぎに飼った犬も同じ症状で5歳で死にました。今から思うとフィラリア症です。犬は番犬であって室内で飼うこともなく、フィラリアの知識もありまでんでした。その後、イヌのフィラリア症の研究が進みましたが、今の駆虫薬が出始めて40年も経っていません。最近はコロナウイルスに効くというので話題の「イベルメクチン」がそれです。日本人がノーベル賞を受賞した薬です。フィラリアで受賞したのではなく、アフリカなどの低開発国での感染寄生虫を駆虫して乳幼児の死亡率が格段に下がったのです。

 

 いい薬ですが、無暗に処方するものではありません。

 しゃべらないことをいいことに、動物に頻繁に薬を処方する獣医には気を付けましょう。

 ターゲットは動物ではなく、飼い主さんの財布の中身かもしれませんね。

小型犬の僧房弁閉鎖不全症

犬がをし始めたら、感染症以外では心臓の疾患を疑います。

  

 僧帽弁閉鎖不全症

  心臓の左心房と左心室の間にある弁が僧帽弁です。

  この弁がうまく閉じずに血液が逆流する病気です。

  小型犬に多く発症します。

  聴診器で心音を聴くと雑音が聞こえます。

  ただ、心雑音のないこともありえます。

  

  弁膜の閉鎖がうまくいかない疾患ですので、外科手術しか完治できません。

  犬では弁膜手術が一般的ではないので、薬を処方します。

  劇的に咳が止まることもあれば、再発することもあります。

  一生涯この薬を飲み続けます。

  肺に水が溜まって(胸水)咳が酷いこともあります。

 

  咳は体力を消耗しますので、今のところは薬で症状を軽減するしかないのです。

  (専門病院では弁の外科手術も始まっているようですが・・・。) 

 

  投薬は降圧剤を処方します。

  作用機序が違う何種類かあります。

  専門医によっては何種類かを併用することが多いようです。

  イヌに何種類もの薬をあげるのは容易ではありません。

  この薬は一日2回で1錠、この薬は一日1回で半錠、この薬は咳が酷い時に・・・。

  飼主さんにとってもチンプンカンプン。

  この病気は小型犬に多いので食も細くて薬を混ぜると食べません。

 

   酷い咳が続くと慢性の気管支炎を併発します。

  歯槽膿漏から血液に入った細菌が気管支から肺へ入り咳が酷くなって心臓に影響が出ます。

  血液に入った細菌が全身を回って僧帽弁にひっかるというのは疑問です。

  僧帽弁は左心房と左心室の間にあります。

  左心房の血液は肺から来るもので細菌は運んでこないのが普通。

  

  キャバリアという犬種は生まれつきこの病気をかかえています。

  しかし、酷い咳はあまり見られません。

  僧帽弁閉鎖不全症の咳は心臓由来ではなく、気管支炎が原因かもしれません。

  気管支炎の症状を抑える薬で症状が治まることもあります。

  心雑音はあり続けても、咳を鎮め、気管支を広げることで咳が鎮まり呼吸が楽になります。

 

  小型犬でよく吠える子にこの病気が多いです。

  中型犬には珍しいです。

  1例だけ経験があります。

  その子は15キロくらいの中型犬で家の外での番犬でした。

  番犬でも人に吠えることはなく、一人暮らしの老人と暮らしていました。

  狂犬病のワクチンも往診で一人で注射をさせるような優しい子でした。

  ある日を境に激変します。

  病気をしない子で、春の狂犬病注射とフィラリア予防で往診するだけで過ぎていきました。

  でも、ある日を境に吠えて威嚇するようになり注射も出来なくなりました。

  相前後して酷い咳をするようになったのです。

  フィラリア予防は毎年していたし、咳の原因がつかめずにいました。

  飼主さんに聞くと、昨年に隣で住宅の建築が始まったそうです。

  気が付いて見てみるとすでに家は完成していて、目と鼻の先でした。

  その工事中は吠えて吠えて大変だったそうです。

  往診に行く私には吠えるどころか痛い注射でも痛がることもなかったのに・・・。

  何とか車に乗せてクリニックでレントゲンを撮りました。

  肥大した心臓が確認できて、悲しい結果になりました。

  その後4カ月で他界してしまったのです。

 

    三尖弁閉鎖不全症

   フィラリア虫が心臓に寄生しているときにもが出ます。

    フィラリア虫が三尖弁に絡みついて血液が逆流して心雑音が聴き取れます。

    右心房と右心室の間にあるのが三尖弁です。

    症状は似ていますが、弁膜の位置が全く違います

    上記の心臓病と違って重症のフィラリア症では腹水が溜まることもあります。

   

イヌのアトピー性皮膚炎

最近、イヌのアレルギー性の皮膚炎が増加しています。

 

 そのほとんどが食物アレルギーによるアトピー性皮膚炎です。

 食べ物を厳格に規制することで改善します。

 

 その症状は胸・お腹・手足・顔脱毛激しい痒みです。

 治りにくい外耳炎を併発をすることもあります。

 不思議なことに、頭や背中の脱毛はほとんどありません

   マラセチアという菌が全身に広がると難治性になります。

 

 高額なアレルギー検査を勧める医院もありますが、当院ではお勧めしません。

 検査の結果がどうであれ、食べ物を変えることでしか解決しません。

 

 当院では、ロイヤルカナンの「低分子プロテイン」やヒルズの「Z/Dウルトラ」を推奨しています。

 高分子のタンパク質を誤って吸収するらしいです(リーキーガット)。

 

 場合によっては、マラセチアシャンプーも処方します。

 ステロイドや抗生物質を処方することは稀です。

 痒みを軽減するという高価な薬剤もありますが、長期の投薬での副作用も不明のままです。

 

 簡単に治る病気ではないので、ジプシーのようにあちこちの病院を渡り歩くことになります。

 

 くれぐれも、アレルギー検査には手を出さないようにしましょう。

 

 イヌのアトピーがなぜ起きるのかはまだ解明されていません。

 しかし、キレイすぎる環境やキレイすぎる身体が一因であることは想像がつきます。

 屋外飼育の子にはアトピー性皮膚炎が極端に少ないのです。

 

 過去に、酷いアトピー性皮膚炎の子がいました。

 食事を変えて悪化はしなかったのですが、処方食があまりに高価で中断。

 ところが、身体に腫瘍ができた頃から、アトピーがなくなって毛が元通りに生え始めました

 しかし、腫瘍が大きくなったために切除した後からアトピーが再発しました。

 一時はアトピーが完治したかと思えるほどでした。

 

 暇だった免疫細胞が腫瘍部に結集して腫瘍細胞と闘っていたのでしょう。

 腫瘍がなくなったことで、免疫細胞の闘う相手がいなくなり、自分の細胞まで攻撃し始めたのでしょう。

  ステロイド(免疫抑制剤)で症状が軽減するのはそのためです。

 

 寄生虫のいないキレイすぎる身体で免疫細胞が暇になって自分の身体を攻撃し始めたのでしょう。

 免疫細胞を暇にさせない方法がわかればアトピーは完治するでしょう。

 糞便移植も一法かもしれません。免疫細胞のほとんどが腸内にいるわけですから・・・。

 

 痒みを止める薬や免疫を抑える薬ばかりが研究開発されます。

 

 最近、人間のアトピー性皮膚炎に糖質制限とオリゴ糖が効くという報告があります。

 即、イヌにも効くのではと思いますが、現在までのところ、まだ不確かです。

 副作用もないことから、実験的にやってみてもいいのではと考えています。

 オリゴ糖で腸内に増えた酪酸が免疫寛容を誘導します。

 

 

イヌの糖尿病

最近、イヌの糖尿病が増えています。

生後5年以上してからのII型糖尿病はそれまでの食生活が原因です

糖尿病と診断されると即インシュリン治療を始める(強制する)病院がほとんどです。

インシュリン注射を飼主に買わせて家で注射すること以外に選択肢がないという。

イヌは人のようには血糖値が簡単に測れません。

血糖値を測らずにインシュリン注射を続けると低血糖で命を失います。

この治療を開始すると、血糖値の測定のために定期的に入院治療を繰り返します。

イヌにとって、痛い注射と採血と入院でストレスは極限に達します。

糖尿病の遠因にストレスがあります。

インシュリン注射を開始すると死ぬまで終わりませんし、治ることもありません。

当院では食事を変えることで対応しています。

インシュリンのような即効性はありませんが危険性はありません。

おカネをかけて・動物にストレスを与えて・・永久に治りもしない苦痛を与え続けますか?

飼主さんがしっかりした考えで取り組めば必ず治ります。

 

イヌがびっこをひいている

イヌがびっこをひいて連れて来られる。

「いつからでしょうか?」

「ついさっきからです。」

「明日まで様子を見ましょう。」

「・・・。」

電話でもこんな会話があります。

 

ぶつけたのか?捻挫か?怪我か?

いずれにせよ、人なら原因に思いつくことがあります。

わんちゃんでは不明のことも多いですね。

 

びっこが日に日に良くなるのか悪くなるのかで判断します。

骨折や脱臼では日に日に悪くなります。

度を越した痛みがない限りは、一日を争うほどの緊急性はないでしょう。

 

痛い手足を引っ張てレントゲンを撮る必要はありません。

むしろ、痛みが増します。

血液検査まで要求される飼主さんもいらっしゃいますが、それは医療過誤です。

意味のない放射線被爆はイヌにとっても迷惑でしょう。

CT検査に至っては全身麻酔でレントゲンの数十倍の被爆です。

 

中には痛み止めを処方することもありますが、痛み止めで治るのなら、何もしないでも治ります

 

「びっこ」で様子を見ることは診断の基本です

両足のマヒは論外ですが・・・。

 

イヌの歯石と歯周病

5歳を過ぎる頃から歯に歯石が付き始めます。

最初は口臭に気づきます。

固くくっついた歯石は歯ブラシでは取れません。

全身麻酔スケーラーという機械で取ります。

 

ミニチュアダックスフントは歯石が付きやすい犬種です。

小型犬でもオオカミなみの丈夫な歯がそろっています。

歯周病になっても簡単にはぐらつきません。

小型犬には歯石が付きやすいです。

放っておくと歯周病菌が気管支や心臓で悪さをします。

 

歯石の原因はドッグフードです。

ペレット状のドライフードの形成にはバインダーが必要です。

パンのグルテンのように原料をくっつかせるためのものです。

お肉だけではペレットフードはできません。

バインダーとして炭水化物を使うのです。

この炭水化物の糖分が歯周病菌の餌になります。

ドライフードは粉を固めたものですから、噛めば噛むほどに粉状の糖分が歯間に貯まります。

理論的にはドッグフードをやめてお肉だけを食べれば歯石はたまりません。

 

歯石が一番つきやすいのが上の奥歯です。

下の歯は唾液が歯周病菌の繁殖を抑えています。

 

歯石がそれほどついていなくても歯が茶色く変色することがあります。

これを歯石のごとく削り取ってしまうと、歯のエナメル質に傷がついて歯石が付きやすくなります。

ちょっと歯の色が変わったり歯石がついてくらいで歯石除去を勧める病院はくせものです。

中には5倍もの高額な治療費を要求する病院もあります。

 

食事を糖質制限食にするか、歯磨きするか、定期的に全身麻酔で歯石除去するかです。

高齢で心臓疾患を持つ子には全身麻酔ができません。

「デンタルバイオ」という口腔善玉菌やラクトフェリンの錠剤をポリポリたべさせることもあります。

 

余談ですが、糖質制限食を標榜している医師の江部先生は虫歯が1本もないそうです。

我が愛犬は16歳前に亡くなりましたが、歯石はありませんでした。

肉に限らず手作りの食事を与えていました。

ご飯も食べていましたが、ドッグフードはあげていませんでした。

ドッグフードを食べるとウンチがドッグフード色になることからやめました。

色のついた加工食品を主食にしている人がいるでしょうか?

 

高齢犬の治療

イヌの高齢化が進んでいます

 

 フィラリア予防や栄養がよくなったせいか、イヌの寿命が伸びています。

 それにともなって、老後は寝たきりで介護も必要になります。

 ただ、どこまで治療が必要かは飼主さんが真剣に考える必要があります。

 病院によっては、無意味な検査や投薬や点滝をすすめます。

 それがイヌにとってどうなのかを真剣に家族で考えるべきです。

 15歳を過ぎて歩けなくなったイヌに検査や点滴は無用です。

 

 90歳を過ぎた老人を病院に連れて行くとどうなるでしょうか?

 やれ検査だの点滴だの入院だの・・・。

 本人は「家に帰りたい」と訴えているのに・・・。

 

 イヌはしゃべらないことをいいことに、人間のエゴで検査だ治療だ注射だ入院だ・・・。

 動物は明日のことを考えません。

 今、いつもと同じ家で同じ人のそばでいつも通りに過ごすことを望んでいます。

 でも、もう若いときのようにはいきません。

 老犬には老犬としての過ごし方があります。

 車に乗せられて知らないところで痛い怖い注射や点滴がどれほどの恐怖か・・・。

 

 

 

診察時間

午前8時から午後6時まで

(電話受付は午前7時から)

 

来院の前に電話にてご連絡をくださいますようお願いしたします。

 

午後0時から3時までは手術往診やお昼休みで診察できないこともございますが、電話での受付は可能です。

 

休診日水曜日曜祝日です

 

英語のできる獣医師もいます

 

夜間診療は行っておりません。

 

大型犬の診療は現在はおこなっておりません。(フィラリア予防と各種ワクチン接種は可能です)

 

突然、臨時休診日になることがございます。ご確認ください。